沖縄初の低酸素トレーニングジム SSOLソル https://ssol.co.jp Sports Solution Labo Mon, 01 Aug 2022 01:39:28 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.1.5 https://ssol.co.jp/wp-content/uploads/2019/02/cropped-siteicon-32x32.gif 沖縄初の低酸素トレーニングジム SSOLソル https://ssol.co.jp 32 32 SSOLストレッチ動画シリーズ https://ssol.co.jp/747 Wed, 27 May 2020 07:41:18 +0000 https://ssol.co.jp/?p=747 ストレッチは筋肉が伸びる動きの事ですが、これは対になる筋肉が働いて縮む事によって起こる動作とも言えます。 ストレッチを正しく行う事で大きい筋肉から小さい筋肉まで目覚ませ正しい動作を身に付けることができます。

SSOLでは、このように、正しくストレッチをする場所を意識して行えるよう部位と動き別にストレッチ動画シリーズをつくりました。

SSOL公式Youtubeチャンネル

各部位の複数のストレッチ動画が自動的に再生されます。
個々の動き別の動画は目次のリンクから再生してください。

CHAPTER 1 【肩甲骨】
01 外転
02 内転
03 挙上
04 下制
05 上方回旋
06 下方回旋

CHAPTER 2 【肩】
01 内旋・外旋

CHAPTER 4 【股関節】
01 屈曲
02 伸展
03 外転
04 内転
05 内旋・外旋

CHAPTER 5 【膝】
01 伸展

CHAPTER 6 【足首】
01/02 底屈背屈
03/04 内反外反

CHAPTER 7 【趾】
01 ほぐし

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Zoom 使い方ポイント https://ssol.co.jp/703 Tue, 21 Apr 2020 08:11:20 +0000 https://ssol.co.jp/?p=703

コロナ対策として、4月8日から休業中のSSOLです。
休業期間中、少しでもみなさんのトレーニングのお役にたてるように、オンラインでの基礎トレーニングや、ローラー練習会をZoomを使って行っています。

Zoomはオンラインで参加者全員の顔や声を聴きながらリアルアイムで会議ができるシステムです。

ここではzoomの使い方のポイントの説明をします。

事前準備

スマートフォン、PCが必要です。
スマートフォンはアプリ「zoom cloud meeting 」をダウンロードしておいてください。PCは  https://zoom.us/    にアクセスし、ミーティングに参加する際にソフトウェアがなければインストール画面が出ますので、ソフトをインストールしておきます。

参加するだけなら登録は不要です。

主催者(SSOL)から会議IDとパスワードが送られてきます。
IDとパスワードは毎回変わります。

基本的な流れは

①スマートフォンの場合はアプリを立ち上げ、「会議に参加する」を選択。
②ミーティングIDを入力
③パスワードを入力
④主催者からの参加承認を待つ

これだけですが、この作業の間にいくつか選択画面が出てきます。(出ない場合もあります。)
まず、カメラ、マイクの使用許可です。自分の画像、声を相手に届けるためにiPhone、またはPCのマイクとカメラを使わないといけないのでその使用許可を求めらたら、ここでは両方許可してください。
後から音声、画像を切る事もできます。

次に、音声の送り方です。音声は、電話回線(ダイヤルイン)を使う方法と、インターネット回線を使う方法があります。SSOLの会議ではインターネットを利用する設定にしてありますので、電話を選択できない場合ありますが、どちらかを選ぶ画面になった場合には、「インターネット」もしくは「デバイスオーディオ」と表示されたインターネット回線を使用するを選択します。

PCの場合は通常電話回線につながっていませんので、コンピューターのオーディオ使用で音声をつなぎます。

この後もビデオを利用して参加するかなど再度聞かれる事もありますが、ビデオ、音声は常に許可もしくは利用するを選びましょう。

主催者が参加承認をすると、画面が切り替わります。

表示画面のレイアウトは画面を←にスワイプすると切り替わります。
PCの場合は画面のどこかをクリックすると右上に、スピーカーズビュー(話している人が大きく見える)とギャラリー(全員が並んで見える)。を切り替えるアイコンがあります。

自分の家を見られたくない!

背景を変えられる機能があります。
アプリの場合は、画面をタッチすると↓にこのようなアイコンが出てきますので、右の詳細を選ぶと、その中にバーチャル背景という項目があります。バーチャル背景を選ぶと、すでにアプリに入っている写真(真ん中の写真のアイコン)、自分で撮った写真(+アイコン)から背景を選べます。

PCの場合は画面左下に出てくるビデオマーク右側の^マークを押すとバーチャル背景の選択画面になります。

家にスマホが2台(家族のでも)もしくはPCとスマホがある人は両方でログインして、1台は自分を映すように遠くに置いて、もう一台はトレーナーを見るためにそばに置くという方法もあります。

その場合は、2台のカメラの映像と音をコントロールします。音声はどちらか一方のみオンにしないとハウリングします。
音声とは、自分の声を拾うマイクと、音を聞くためのスピーカーです。スピカ―のオンオフはアプリではなく、PCのスピーカーを切る、もしくはスマホをマナーモードにするなどしてオフにします。

自分を映すスマホまたはPCの方は、
ビデオはオン (自分を映す)
マイクはオフ  (音は拾わない)
スピーカーはオフ  (音は出さない。PCの音もしくはスマホの音を切る。)

近くに置く方は
ビデオはオフ(自分は映さない)
マイクはオン(自分の声は送る)
スピーカーはオン(トレーナーやみんなの声は聴く)

以上いくつか、ポイントを説明しました。
上手に活用してください。

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自走式トレッドミルの効果 https://ssol.co.jp/684 Wed, 11 Mar 2020 05:49:59 +0000 https://ssol.co.jp/?p=684 自走式トレッドミル。
走る面がベルトコンベヤーのようになっていて、自分の体重がカーブした部分に乗ると、後ろに動くトレッドミルです。

はつかねずみなどが、クルクル回しているあの丸いローラーのイメージです。

電動式のトレッドミルに慣れている人はこの自走式に最初とまどう方も多いようです。

イギリスのエセックススポーツ大学の研究で、
電動式に比べて自走式トレッドミルは、同じペース、時間で走行した場合、酸素消費量(32%増)、心拍数(16%増)共に高く、カロリー消費量も20-30%多いと報告しています。

通常キロ4分のペースは自走式ミルではキロ5分程度と同等の負荷(通常より約20%ほどの差がある)とも書かれており、これを念頭に、ペース調整をすることも考えるべきと述べています。

自走式トレッドミルは電動式より体感的にキツイですが、身体の真下に着地する正しいフォームがつくりやすい、より多くの筋肉群への刺激などの利点があります。特に、下半身後ろ側の筋肉がより多く使われます。

この研究の最初の著者は、自走式ミルの最大の利点は、「ランナーの一歩一歩、すべてのステップがトレッドミルを操作する点」だと言っています。電動式は着地のポイントなどが変わっても、何も変わらず動きつづけますが、自走式は、着地点や強さに反応して動きが変化しますので、ランナーは自分の動きにより敏感になるという点だと思います。

スポーツジム等でも、見かけるようになってきた自走式トレッドミル。電動式も、自走式もそれぞれメリットを活かしてトレーニングに取り入れていてはいかがでしょうか。

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低酸素トレーニングの効果-呼吸が楽になる https://ssol.co.jp/677 Sat, 07 Mar 2020 04:58:33 +0000 https://ssol.co.jp/?p=677

「低酸素トレーニングってどんな効果があるの?」
一番知りたい質問だと思います。

実際に、SSOLで低酸素トレーニングを行ったお客様のアンケートです。

低酸素トレーニングを行った感想です。
「呼吸が楽、息があがらない」という声が多いですね。
おそらく、一番多く聞かれるのがこの

酸素を得るために呼吸をするのですが、運動をすると筋肉を動かすエネルギーをつくるために大量の酸素が必要になります。そこで呼吸を速くして、たくさんの酸素を得ようとします。心臓も速く動いて、血液の中の酸素をたくさん届けようと脈拍もあがります。

低酸素トレーニングは、日常生活ではないほどの、酸素の少ない状態で運動をします。酸素がないということは、人間にとっては危機的な状態です。身体はなんとかして、より多くの酸素を得て、速く届けよう、少ない酸素でエネルギーを生み出そうと、あらゆる方法を駆使します。身体が低酸素に適応しようとするのです。

低酸素トレーニングを始めたばかりの頃は、上記の身体の反応は、酸素が普通にあるところに移動して、しばらくすればだいたいもとに戻ります。(個人差はあります。)しかし、定期的に何度も低酸素の状態にさらされると、低酸素に対する身体の反応は、だんだんと元に戻りにくくなってきます。身体が徐々に低酸素に順応してきます。

酸素が普通にあるのにもかかわらず、身体が酸素をより多くとりいれ、より効率よく使おうとする状態が続くため、体内にはより多くの酸素が供給されます。 その結果、同じ運動強度なら、呼吸がより楽に感じるようになり、心拍も落ちてきます。

image of oxygen formula in the sky

また、長時間の運動では、酸素の供給が増えるため、後半の「粘り」をされる事を感じる方も多いと思います。

低酸素トレーニングには様々な効果がありますが、
今日はその一つについて書いてみました。

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低酸素と健康増進 https://ssol.co.jp/645 Fri, 20 Dec 2019 11:55:53 +0000 https://ssol.co.jp/?p=645 11月に行われた 高地・低酸素国際シンポジウムの大きなテーマの一つが低酸素の健康増進のための利用研究でした。

人の身体が低酸素環境下に置かれると、さまざまな反応が起こり始めます。
すぐに起こる反応もあれば、長時間いることで起こる反応もあります。
それらの反応の中には、スポーツパフォーマンスの向上だけでなく、健康や病気の予防改善に役立つとされるものもあり、今多くの研究者がその効果について検証を重ねています。

現段階では、低酸素環境下での軽度な運動でも、継続することで

●脂質代謝の向上(主に運動後)
●糖代謝の向上(主に運動中)
●血管の柔らかさを維持する。血圧を下げる。
●食欲増進ホルモンの減少

などの効果が期待できます。
高地住民には、 二型糖尿病、虚血性心疾患、高血圧などの発症率の少ないこと も報告されており、これらの効果を裏付けています。

また、低酸素環境下の運動は、通常環境で同じ強度、時間の運動をするよりおおよそ2割から3割多い運動量になるという研究論文も発表されています。(一部の低酸素トレーニングにおける広告で「30分で2時間の運動量」というものが見られますが、これに関しては何のエビデンスもありません。)

これらのことから、低酸素での運動を継続することは、メタボリックシンドロームをはじめとする成人病の予防・改善にも役立つと考えられています。特に今まで運動習慣があまりない人、強度の高い運動ができない人にとって、低酸素環境下の軽度な運動は、生活習慣の改善のスタートには適しています。

しかしながら、一番のポイントは定期的に継続した運動が必要で、1日30分であれば週2回~3回の運動が効果的とされています。間が空きすぎると効果は薄くなってしまいます。

また、成人病予防・改善には、食生活の改善については言うまでもなく、低酸素トレーニングの効果は食生活で簡単に打ち消されてしまいます。しかし、食生活を改善しつつ、低酸素トレーニングを取り入れることでさらなる改善も見込まれます。

筋肉などには少ない負荷で、体内の負荷は高められるため、
体力がない人が少しづつ体力アップをする場合。
怪我などからのリハビリ。(状態によっては適さない場合もあります。)
にも利用できます。

低酸素と健康に関してはまだまだ多くの研究がなされており今後も低酸素を使った予防治療ができる分野が多く発見されていくことと思います。



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低酸素トレーニングはいつ行うのが効果的か? https://ssol.co.jp/620 Wed, 11 Dec 2019 03:01:03 +0000 https://ssol.co.jp/?p=620 11月の「高地・低酸素トレーニング国際シンポジウム」に参加して、低酸素トレーニングについての考察2回目。

今回は低酸素トレーニングを行うタイミングについて考えてみたいと思います。

スポーツ選手が標高の高いところで行う「高地トレーニング」はだいたい年に1回~4回程度。1回あたりの合宿は2~3週間。もっと短い場合もあります。
物理的に遠い、費用がかかる等の理由もありますが、高地トレーニングは大会前などのポイントで行う方がより効果があがると考えられています。

理由としては、前回の投稿でも書いたように、長時間の高地滞在では、選手のコンディション管理が難しい、練習強度があげられないというデメリットもあり、また高地トレーニングで向上する酸素摂取能力等の向上についても、個人差はあるものの、滞在すればするほど上がっていくわけではなく、伸び率は徐々に少なくなります。練習内容にもよりますが、メリットとデメリットのバランスを考えた場合やはり長くても数週間という単位になるケースが多いのです。

高地トレーニングを行うタイミングとして、心肺機能・酸素摂取能力を上げて、大会に臨むパターンと、さらに高いレベルの練習をするために高地トレーニングをするパターンがあります。トップアスリートの高地合宿は、年間の大会や練習プランの中に組み込んで計画的に行われます。

それでは週に1時間から2時間しか行わない、低酸素室でのトレーニングの場合はどうでしょうか?

低酸素室でのトレーニングの考え方も基本的には同じですが、主に2通りのやり方があると思います。

1つは通常のトレーニングとして、低酸素トレーニングを取り入れる方法です。低酸素環境下では、短時間で、筋肉、関節に少ない負荷で心肺等には負荷をかけられます。普段のトレーニングの中の一つを低酸素トレーニングに置き換えるという考え方で、日常的に行い、頻度もどのくらいでも構いませんが、頻度が低ければ低酸素環境下で期待される持久力・酸素摂取能力の向上の効果は薄くなります。また、低酸素環境下では、運動強度は落ちるため、低酸素トレーニング以外の練習が不可欠になります。

持久力、酸素摂取能力の向上を期待するのであれば、少なくても週1回。もしくはそれ以上の頻度で継続的にトレーニングを行うことが必要です。できるだけ長時間低酸素環境下でトレーニングすることで、低酸素環境下でおこる体内変化を促し、持久力アップにつなげていきます。

(初めて低酸素トレーニングを行う場合は、適応力の個人差があるので、高頻度でいきなり行うよりは、事前に数回慣らしておく方がよいと思います。)

この方法の場合、身体には強い刺激が加わり、呼吸が楽になる等の効果を早めに感じることができると思います。しかし、長く続けると身体がその刺激に慣れ一定のところからは効果があまり変わらなくなってきます。
また、先に述べたように低酸素環境下では運動強度は下がるため、低酸素トレーニングの回数を増やせば、その分、全体のトレーニングの質は落ちてしまう可能性があるため、この方法の場合は期間を区切って行うことが望ましいと考えます。

このように一定期間低酸素トレーニングを続けて、効果が表れてきたら、大会に臨む。または、さらに負荷、質の高い練習を行い、パフォーマンスを上げる。というようにつなげていくことができます。
大会まえだけの低酸素トレーニングも効果が期待できます。

・目標とする大会
・競技内容
・普段の練習スケジュールや生活パターン
・個々の低酸素への適応度

などを考慮しながら、いつ、どのタイミングで、どのくらいの頻度で低酸素トレーニングを入れるのか。計画的に行うことがより効果的な利用方法になると考えられます。

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模擬高地(低酸素室)で高地合宿と同じような効果を出すには? https://ssol.co.jp/592 Wed, 20 Nov 2019 10:47:16 +0000 https://ssol.co.jp/?p=592 先週、長野県湯ノ丸高原にて、「高地・低酸素トレーニングの国際シンポジウム」に参加してきました。

国内外から高所・低酸素トレーニングの指導・研究をしている方々を招いて最新のトレーニング方法や研究結果などの講演とオリンピックメダリスト、コーチなど実際に高地トレーニングを行ってきた選手及びコーチの体験談などが2日間にわたって行われました。

今回はシンポジウムは主に標高の高いところでの合宿トレーニングに関するものが多かったのですが、「低酸素」という点では、高地もSSOLにある低酸素テントも同様です。シンポジウム全体を通して、今SSOLで行っている模擬高地(低酸素テント)と実際の高地トレーニングの違いについて考えてみたいと思います。

高地トレーニングの大きな目的の一つはやはり持久力のアップです。酸素の薄い場所で生活をしたりトレーニングをすることで、身体を長く動かしつづけるために必要不可欠な、体内に酸素を取り入れ、効率よく使う力がつきます。

酸素を取り入れる力、効率よく使う力とは、何か1つだけが変わるのでなく、低酸素という環境におかれることで、体内の細胞レベルで実に様々な変化が起きる事による結果です。

その「様々な変化」は どのくらいの低酸素にいるのか、どのくらいの時間いるのか、低酸素の中で何をするのか によってまた変わってきます。トップ選手の高地合宿は通常数週間単位で行われます。100時間以上の長時間、標高の高い(酸素の薄い)場所での滞在によってのみ起こる体内の変化が持久力の向上につながるからです。

普段は平地に住んでいて、トレーニングのみ低酸素室の中で行う場合は、このような長時間の低酸素暴露による効果はほとんど期待できません。
しかしながら、短時間でも低酸素の中にいて、なおかつ適切な負荷の運動をすることで、心拍、血中の乳酸濃度が減少し、運動量や運動継続時間が増加するという効果は十分に得られることがわかっています。

高地滞在は良い事だけではなく、身体がその環境に順応するまでに時間がかかり、なおかつ低酸素環境下では、トレーニングの質や量は平地のそれと同等のものはなかなか維持できません。回復も遅くなり、体調管理にも非常に気を使わないといけません。高地トレーニングで調子を落とす選手も少なくないのです。

しかし低酸素室では、強度の高い運動をしても平地でリカバリーができるので回復が速く、続けて強い負荷をかけることもできます。また移動や長時間の自宅以外の滞在といったストレスもありません。

高地滞在のトレーニングと、トレーニングのみ短時間、低酸素室で行う場合とでは違いはあるものの、低酸素室ならではのメリットを生かしたトレーニングをすることでスポーツパフォーマンスを向上させることが十分可能です。
そして向上には、「適切な負荷」がキーポイントになってきます。

それではどんなトレーニングを具体的にしてくのがいいのか?
はまた後日書いてみたいと思います。

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2019年ノーベル医学生理学賞は「細胞の低酸素応答の仕組みの発見」 https://ssol.co.jp/574 Sat, 12 Oct 2019 03:32:41 +0000 https://ssol.co.jp/?p=574 低酸素トレーナーの資格取得の際に、さまざまな低酸素が身体に及ぼす影響について運動生理学をはじめ様々な分野から講義をうけますが、その際に必ず出てくるHIF (低酸素誘導因子) 。たんぱく質の一種なのですが、酸素が足りない状況になった時にそれに反応して身体を維持しようとする鍵となる物質です。
このHIFを発見をした米英の3研究者がノーベル医学生理学賞を受賞しました。 が、このタンパクの発見自体は1990年代。実に20年以上前なのです。

HIF発見後、さらにさまざまな研究がされ、HIFは人間の身体に大きな影響を及ぼしていることがわかってきています。ノーベル賞を受賞するくらい大きな発見であったわけです。

人が高地や低酸素にした部屋(SSOLの低酸素室はこれ)にいることで低酸素状態になったとき、酸素を多く取り入れるために赤血球や毛細血管を増やそうとしたり、より少ない酸素で効果的にエネルギーを生成しようとしたりします。この反応を促し、コントロールする鍵となるのがHIFです。スポーツパフォーマンスをあげるにはこの反応を利用しています。

このほかにもHIFは 様々な生理現象の調節に関わっていいます。

例えば、がん細胞は細胞レベルで頻繁に低酸素状態になり、HIFが活性化して低酸素に適応してがん細胞の生き残りを助けようとします。これは人間にとってはマイナスですが、逆にこのHIFをターゲットにしたがん治療が有望視されています。

またHIFの造血作用に注目した貧血治療。心筋梗塞や脳梗塞など血流が失われることで起きる低酸素の時のHIFの働きを利用した治療。また胎児は低酸素状態にあり、個体生成時にもHIFが血管や血液の生成に関与することもわかっています。

人間の身体には、細胞レベルで低酸素になっている場所があり、HIFが発見されたことにより、これらの低酸素状態の細胞が存在する疾患などの研究や治療法に大きく影響を与えたと言えるでしょう。

低酸素トレーニングは細胞レベルで起きる反応を利用したトレーニングです。ゆえに低酸素トレーニングが環境ドーピングとして議論されたこともあります。
今回のノーベル賞で注目を集めるかもしれませんが、 HIFと低酸素トレーニングの関連はかなり前から研究されており、また、現在も様々な研究が行われている分野です。

低酸素トレーニングを提供する側としても、常により正しく、新しい知識を取り入れていくことが大切だと考えています。

By 低酸素シニアトレーナー Ariga

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無酸素運動への低酸素トレーニングの効果 https://ssol.co.jp/557 Thu, 19 Sep 2019 07:13:21 +0000 https://ssol.co.jp/?p=557 ここのところ、SSOLで低酸素トレーニングを継続している、格闘技選手の活躍が続きました。

お二人とも、低酸素トレーニングを行ってから相手より息があがらず、リカバリーも早くなった点に効果を感じているそうです。

低酸素トレーニングは高地トレーニングも含めてマラソンなどの有酸素運動への効果は昔から認められてきました。昨今は格闘技のような無酸素系のエネルギーを多く使う競技への効果も多く報告されるようになっています。無酸素系エネルギーとは、ざっくり言えば、短時間しか継続することができないが、大きな力の発揮や速い運動を行うエネルギーです。

2011年に発表された論文では(鹿屋体育大学大学院/平山氏ら)200m漕と500m漕のカヌー選手を対象に低酸素環境下と通常の環境下の両方で高強度のインターバルトレーニング(エルゴ漕マシン)を行った結果が報告されています。

その結果、全員タイムは伸びましたが、低酸素でトレーニングしたグループの方がタイムの伸びが大きく、特に200m漕のタイムとパワーの伸びが顕著でした。

200m漕の競技は継続時間は約20秒。その7割が無酸素系エネルギーとされており、この結果は、低酸素環境下での高強度インターバルトレーニングが無酸素運動に大きく貢献したと考えられます。

ここでのポイントは、トレーニングが「高強度」である事。論文では選手は「2分(レスト2分)5セット」と「20秒(レスト10秒)10セット」を1日置きに交互に計10回行いました。いずれも最後まで指定された強度で運動が続けられないほどの高負荷のトレーニング。なおかつ指定負荷を維持できなくなっても最大努力で続けるというかなりハードな内容です。このトレーニングの大きな目的の一つは、無酸素エネルギーを最大限動員させる事です。

低酸素環境下では体内負荷が高まるため、通常環境で行うより高い負荷をかけられたことによる、無酸素運動能力の向上が考えられるとされています。

他にも、短距離の陸上、水泳、短時間の全力ペダリング、柔道の短時間の打ち込みなどの実験でも同じような結果が報告されています。

課題としては、かなり負荷の高いトレーニングになるため、他のトレーニングと合わせた計画の上で実施する必要がある点と体調管理に十分な配慮が必要になる点をあげています。

●低酸素トレーニングは有酸素運動、無酸素運動両方に効果がある。
●無酸素運動には高強度のインターバルが有効。
●負荷の高いトレーニングなので実施にあたっては計画と体調管理が必要。

SSOLでもお客様の競技に合わせたメニューを、個々のレベルに合わせてご提供します。

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低酸素トレーニングは運動しない人、運動ビギナーにもおすすめの理由 https://ssol.co.jp/426 Tue, 27 Aug 2019 06:37:58 +0000 https://ssol.co.jp/?p=426 高地トレーニング、低酸素トレーニングというとアスリート向けのトレーニングのイメージが大きいですね。
確かに以前は低酸素の施設は少なく、研究施設などに限られ、一般の人が利用できる環境ではありませんでした。また高地にまで行って練習、合宿をするのもほとんどがアスリートたちでした。

なのでそんな印象が強いのかもしれませんが、低酸素はスポーツのパフォーマンス向上だけが効果ではありません。

日頃運動不足の方。
成人病が心配。
激しい運動ができない。
何か運動したいけど、外での運動が苦手。
運動に多くの時間が使えない。
これから運動を始めたいけど体力がない。

などの方にも是非取り入れてもらいたいトレーニングです。

例えばどんな効果があるのかというと…

効果的な有酸素運動

低酸素の環境下では同じ運動をしても、エネルギー代謝が高まるという研究結果があります。どのくらい増えるのかというと個人差もありますが、おおよそ20~30%。(仙台大学大学院スポーツ科学研究科修士論文集Vol.16. 2015.3 の研究結果では13%) 実質20%程度と言われています。(一部で「30分で2時間分の運動」という宣伝もありますが科学的根拠はありません。)
これは運動に慣れていない方は徐々に体力をつけていく場合にも効果的です。

●血管の柔軟性が高まる。

血管が固くなることは、健康上よくないというのはご存じの方も多いと思います。低酸素環境下では、血管の内皮を柔らかくする物質が増え、そこに適度な運動を加えると、血流が増えてさらに分泌が促されることがわかっています。

●糖代謝が高まる

低酸素下では、エネルギーを生み出すのに必要な酸素が少なくなるので、より少ない酸素でより多くのエネルギーを生成しようとするために様々なシステムが働きます。その一つが糖利用の亢進です。その結果血糖値の上昇が抑制されます。

【どのくらいの運動を週何回くらいすればいい?】

これらの効果を得るためには、激しい運動をする必要はなく、低酸素環境下で30分程度のウォーキングを継続的に行うことでも効果が報告されています。しかし大切なのは「継続」です。どのくらいの頻度で行ったらいいの?という質問はよくあります。

いくつかの実験データがありますが、30分の運動なら週にできれば2回。最低でも週1回。回数が少ないほど効果が出るのに時間がかかります。ではどのくらいの期間続ければいいのか。

残念ながら、これらの効果は低酸素トレーニングをやめてしまうと徐々に元に戻っていきます。30分の軽度の運動でしたら、8回以上の継続を目安としてください。そして、トレーニングを長期間続けるほど戻るのにも時間がかかります。

【個人差を考慮することも大切】

低酸素に対する反応は個人差があります。効果の出る時期、出方などはかなり違います。まれに効果が出ない人もいます。
より効果的に行うには、個々の適応度にあった運動の強度や、酸素濃度など、知識のあるトレーナーが様子をみながら判断することが大切です。ある程度続けていけば一人で数値をみながら運動することができます。

SSOLでは現在低酸素は1時間単位で行っていますが、今後30分のライトトレーニングもご用意する予定です。興味のある方はお気軽にお問合せください。

 

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