先日、中学生陸上選手への低酸素トレーニングについての論文をご紹介しました。
それでは小学生への低酸素トレーニングはどうでしょうか?
SSOLも所属する日本低酸素トレーニング協会では低酸素トレーニングは中学生からを推奨しています。
その理由として
1.低酸素環境下では様々な体内変化が誘発されるが、それらが成長期の子供に与えるリスク(将来的なリスクも含めて)の研究が十分になされていない。
2.心肺機能、酸素摂取能力が大人に比べて未発達である。
例えば、日本旅行医学会が富士山登山を行った小学生の高山病発症率は大人よりはるかに高く、約5割がなんらかの症状を訴えたと報告しています。これは上記2で延べた理由が大きいとされています。国際山岳連合医療部会という国際規模で組織された山岳協会でも子供の登山に関しては、大人とは異なり、より注意が必要となるため、子供の登山に関してのガイドラインを設けています。
低酸素トレーニングは通常短時間であり、高山病になるリスクは低く、登山とは比較はできませんが、
小学生の低酸素トレーニングはその必要性も含めて十分な検討と注意の上で行う事が大切だと考えます。